お気に入りの洋服に毛玉ができてしまうと、どれだけキレイに着こなしていても一気にくたびれた印象になってしまいますよね。特にニットやスウェットなどは毛玉ができやすく、気づいたら全体に広がっていた…なんてことも。
毛玉は見た目の問題だけでなく、生地を傷める原因にもなるため、正しい方法でケアすることが大切です。とはいえ、間違った取り方をしてしまうと、かえって服を傷めてしまうこともあるので要注意。
この記事では、**「洋服の毛玉をキレイに取る正しい方法」と、「やってはいけないNGな取り方」**について詳しく解説します。
服を長持ちさせながら、清潔感ある見た目をキープしたい方は、ぜひ参考にしてみてください!
✅毛玉はなぜできる?原因を知ろう
洋服を長くキレイに保つためには、まず毛玉の原因を知ることが大切です。なぜ毛玉はできてしまうのか、そしてどんな素材の服が特に毛玉ができやすいのかを理解しておきましょう。
▶毛玉ができるメカニズム
毛玉は、衣類の表面にある繊維がこすれ合い、絡まって固まることで発生します。
日常生活の中で、以下のような動作が毛玉の原因になります。
- 腕や脇の下の擦れ
- バッグの持ち手やベルトとの接触
- 洗濯機での回転による摩擦
- 椅子の背もたれに当たる背中部分のこすれ
繊維同士がこすれることで徐々に繊維の一部が表面に出てきて絡まり、それが小さな塊(=毛玉)となるのです。特に摩擦が多い部分や使用頻度が高い衣類は、毛玉ができやすくなります。
▶毛玉ができやすい素材・服の特徴
毛玉の発生しやすさは、素材の種類や繊維の構造によっても異なります。特に以下のような素材は、毛玉ができやすい傾向があります。
✅毛玉ができやすい代表的な素材
- アクリル:軽くて暖かいが、繊維が抜けやすく毛玉がつきやすい
- ポリエステル:丈夫だが静電気が起きやすく、繊維が絡まりやすい
- ウール(特にニット):柔らかく肌ざわりがよいが、摩擦に弱い
- 混紡素材(綿×ポリエステルなど):異なる繊維が混ざることで毛玉ができやすくなる
また、表面が起毛している服(フリースやニット)や柔らかくて糸が長い繊維の服は、摩擦によって繊維が抜けやすいため、毛玉の温床になります。
毛玉ができる理由や素材の特徴を理解することで、次に紹介する「正しい毛玉の取り方」や「予防法」もより効果的に活用できるようになります。
✅洋服の毛玉をキレイに取る正しい方法

毛玉は正しい方法で取り除くことで、洋服を傷めずに美しい状態をキープすることができます。ここでは自宅で簡単にできる「おすすめの毛玉取りテクニック」を紹介します。
▶毛玉取り器を使う(おすすめの使い方)
最も手軽で安全なのが「毛玉取り器」の使用です。最近では電動タイプの毛玉取り器が多く販売されており、スイッチ一つでスムーズに毛玉を除去できます。
✅使い方のポイント
- 衣類を平らな面に置いてピンと張る
- 毛玉取り器をやさしく滑らせるように動かす
- 同じ場所に何度も強く押しつけない
- 動かすスピードはゆっくりと一定に保つ
特にニットやセーターなどのデリケートな素材は、低速モードがある毛玉取り器を選ぶと安心です。
▶T字カミソリで優しく除去する方法
毛玉取り器がない場合は、使い捨てのT字カミソリでも代用できます。ただし、生地を傷めやすいので慎重に扱うことが大前提です。
✅安全な使い方
- 衣類を平らな場所に置き、引っ張らずに固定
- 毛玉部分をカミソリで軽くなでるように削る
- 力を入れすぎない、同じ場所を何度もこすらない
摩擦によって生地の表面を傷つける恐れがあるため、一方向に優しく動かすのがコツです。目立たない箇所で試してから行いましょう。
▶はさみで丁寧にカットする方法
毛玉が少量の場合やデリケートな素材には、はさみで丁寧に切り取る方法が最適です。特にウールやアンゴラなど高級素材の服におすすめ。
✅正しい使い方
- 毛玉だけを指でつまんで持ち上げる
- 生地を傷つけないよう、毛玉の根元からカット
- 小さな先端の丸いはさみを使うと安全
焦らず、一つずつ丁寧に取り除くことが大切です。全体のバランスを見ながら進めましょう。
▶エチケットブラシ・スポンジなどの代用アイテム
「急ぎで毛玉を取りたいけど道具がない」という時は、身近なアイテムでも応急処置が可能です。
✅使える代用アイテム
- エチケットブラシ:軽い毛玉やホコリと一緒に絡め取れる
- 食器用スポンジ(やわらかい面):軽くこすることで毛玉を引き出せる
- ガムテープやコロコロ粘着クリーナー:細かい毛玉や繊維くずを除去するのに有効
ただし、これらはあくまで応急処置用です。大きな毛玉やしっかり取りたい場合は、専用の毛玉取り器を使用しましょう。
✅やってはいけないNGな毛玉の取り方

毛玉を早く取りたい一心で、ついやってしまいがちな「間違った毛玉の取り方」。しかし、それらの行為は見た目を悪化させるだけでなく、洋服の寿命を縮めてしまう原因にもなります。
ここでは、絶対に避けたいNG行動を具体的に解説します。
▶手で引っ張ってちぎる
毛玉を見つけたとき、つい指で引っ張ってちぎってしまうことはありませんか?これは最もやってはいけないNG行動のひとつです。
❌なぜNGなのか?
- 毛玉と一緒に本来の繊維まで引きちぎってしまう
- 繊維が乱れて、さらに毛玉ができやすくなる
- 生地に穴が開いたり、表面がけば立ったりする恐れがある
一瞬で済む手軽さが逆に服を傷めるリスクに直結します。見つけたら、丁寧にカットするのがベストです。
▶カミソリを強く当てすぎる
T字カミソリでの毛玉取りは代用手段として便利ですが、強く押しつけすぎるのは絶対にNGです。
❌なぜNGなのか?
- 生地表面を削りすぎて傷めてしまう
- 薄手の服の場合、切れ目が入り穴があくリスクが高まる
- 繊維の質感が変わってしまい、ツヤがなくなることも
T字カミソリを使うときは、力を入れず、軽くなでるように使うことが鉄則。安全のためにも、目立たない場所で一度試してから使用しましょう。
▶雑なブラッシングや力まかせのこすり取り
毛玉が気になるからといって、洋服を力まかせにこすったり、ブラシでゴシゴシとこするのは絶対NGです。
❌なぜNGなのか?
- 摩擦で繊維が乱れ、毛玉がさらに増える原因に
- 生地が薄くなり、型崩れや色落ちが起きることも
- 特にウールやニットは、摩擦に非常に弱いためダメージが蓄積しやすい
毛玉は繊維が絡まったものであり、力任せに引き剥がすような行為は逆効果。やさしく丁寧なケアが長持ちのカギです。
毛玉を取りたい気持ちが強くても、やり方を間違えると服に深刻なダメージを与えてしまいます。正しい知識を持って、大切な洋服を傷つけないケアを心がけましょう。
✅毛玉ができにくくなる予防法

毛玉はできてから対処するより、日頃からの予防ケアで“作らせない”工夫をすることが一番大切です。正しい洗濯方法やちょっとした手間で、洋服を毛玉から守ることができます。
ここでは、毛玉を防ぐための効果的な方法をご紹介します。
▶裏返して洗濯する
衣類を洗濯する際は、必ず裏返してから洗うのが毛玉予防の基本です。
✅ポイント
- 表面の摩擦を減らすことで毛玉の発生を抑える
- 特にニット・トレーナー・カットソーなど摩擦に弱い服に有効
- プリントや刺繍のある衣類も色落ちやダメージを防げる
裏返すことで衣類の表面が他の衣類や洗濯槽と直接こすれるのを防げるため、毛玉の発生がぐっと減ります。
▶洗濯ネットを使う
洗濯ネットを使うことで、洗濯中の摩擦や引っかかりを大幅に軽減できます。
✅効果的な使い方
- 1枚ずつネットに入れるのがベスト(特にデリケート素材)
- ジッパー付きのメッシュタイプがおすすめ
- サイズは衣類に合った大きさを選ぶ(大きすぎると効果半減)
ネットに入れることで、生地同士のこすれや型崩れも予防できるため、毛玉だけでなく衣類全体の持ちも良くなります。
▶柔軟剤・洗剤を見直す
使用する柔軟剤や洗剤の種類も、毛玉の発生に関係しています。
✅毛玉を防ぐコツ
- 柔軟剤を使うことで繊維同士の摩擦を軽減し、毛玉予防になる
- 弱アルカリ性の洗剤は繊維を傷めやすいため、中性洗剤がおすすめ
- オーガニックや衣類専用のやさしい洗剤を選ぶのも◎
柔軟剤や洗剤は香りや汚れ落ちだけでなく、繊維の保護効果も重要なポイントです。
▶こまめなケアで毛玉予防
毛玉は一度できると広がりやすいため、日頃からのこまめなケアが最大の予防策となります。
✅実践したい予防習慣
- 洋服を脱いだら軽くブラッシングしてホコリや繊維くずを取る
- 着用後はすぐにハンガーにかけ、形を整える
- 摩擦が多くなる場面(バッグの持ち手など)ではストールや上着を重ねて防御
日々のちょっとした意識とケアが、毛玉の発生をぐっと減らします。毛玉ができにくい環境を整えることこそ、長持ちする服作りの第一歩です。
✅毛玉取りにおすすめのアイテム紹介

毛玉を効果的にケアするには、専用アイテムを使うのが最も確実で安全です。ここでは「毛玉取り器(ファブリックシェーバー)」「ブラシ」「柔軟剤」の3ジャンルに分けて、失敗しない選び方と人気アイテムを紹介します。
🎯毛玉取り器(ファブリックシェーバー)
電動タイプの毛玉取り器は、効率よく安全に毛玉を除去できる定番アイテムです。特徴は以下の通りです:
- パワフルなモーターで繊維を傷めずにスムーズに仕上げ
- 交換可能な刃やブラシ付きモデルなど多様なラインナップ
2025年最新レビューでは、以下の製品が人気です:
- ティファール 毛玉取り器 充電式 コードレス/コード付き:刃が大きく、パワフル。Amazonなどで安定した人気。
- HAC USB充電式ファブリックシェーバー HAC3402:軽量&USB充電式でコスパ良好。
- テスコム 毛玉クリーナー KD778:日本製で大きめ刃が特長。口コミでも「布地に優しい」と高評価。
レビューでも、軽く当てるだけで毛玉を取りながら布を保護できる点が高く評価されています 。
🧹エチケットブラシ・粘着ローラー(代用ブラシ)
- 粘着ローラー(コロコロ):小さな毛玉や繊維くずの除去に便利。
- エチケットブラシ:服の表面を整えるのに最適、手軽に日常ケアが可能。
日常のちょっとしたケアに使えば、毛玉が大きくなる前に予防できます。
🧴柔軟剤・洗剤で繊維をケア
柔軟剤や洗剤を見直すことで、摩擦を抑えて毛玉の発生自体を軽減できます。
おすすめ製品:
- Downy Liquid Fabric Softener (April Fresh):毛玉・シワ・静電気対策に優れた定番商品。
- コストコ カークランド柔軟剤 フレッシュ 5.5L:大容量でコスパよし。
- 市販の「抗ピリング(anti-pilling)洗剤」:TideやPersilなど専門処方の洗剤で毛玉防止に効果的。
柔軟剤は、中性洗剤と組み合わせることでより繊維へのダメージを和らげます。
✅選び方のポイントまとめ
| アイテム | 選び方ポイント |
|---|---|
| 毛玉取り器 | 刃の大きさ、回転速度調整、USBや電池式など使いやすさ |
| ブラシ/粘着ローラー | 使いやすさと持ち運び可能なサイズ |
| 柔軟剤・洗剤 | 中性処方の抗ピリングタイプで繊維を保護 |
以上を参考に、自分の用途に合ったアイテムを取り入れることで、毛玉対策は格段に効果的になります。
✅まとめ|正しい毛玉取りで洋服を長持ちさせよう

洋服にできる毛玉は、見た目の清潔感を損なうだけでなく、放置すると繊維の劣化も進んでしまいます。しかし、正しい方法で毛玉を取り除き、日頃から予防ケアを意識すれば、服はぐっと長持ちします。
今回ご紹介したポイントをおさらいしましょう。
🔸毛玉取りの正しい方法
- 毛玉取り器で安全・効率的に除去
- T字カミソリやはさみはやさしく丁寧に扱う
- ブラシやスポンジなどの代用アイテムも活用できる
🔸やってはいけないNGな取り方
- 手でちぎるのは絶対NG!
- 強くこすったり、カミソリを押し付けるのも生地を傷める原因に
🔸毛玉の予防方法
- 洗濯前に裏返し&ネットに入れる
- 柔軟剤や洗剤を見直し、繊維に優しく
- 日常的なブラッシングや収納の工夫も重要
正しい毛玉ケアを習慣化することで、お気に入りの服を美しく保つだけでなく、**買い替え頻度も減って経済的にも◎**です。
洋服を「長く」「キレイに」着続けるために、今日からぜひ実践してみてくださいね。

