最近、フローリングを歩くたびに「キュッキュ」「ギシギシ」と音が鳴って気になっていませんか？静かなはずの室内に響くその音、実は放っておくとストレスがたまるだけでなく、床材の劣化や床下トラブルのサインであることも。
本記事では、フローリングがキュッキュと鳴る原因をわかりやすく解説し、自宅で手軽にできる簡単な対処法や予防法をまとめました。さらに、プロに相談する前にチェックしたいポイントも紹介。音の正体を知って、快適な暮らしを取り戻しましょう！
フローリングがキュッキュ鳴るのはなぜ？音の正体とは
フローリングを歩いたときに「キュッキュ」と不快な音がすると、毎日の生活がちょっとストレスになりますよね。実はこの音、単なる“床の劣化”だけではなく、さまざまな原因が複雑に関係して発生している可能性があります。まずは音の種類や原因をしっかり知ることで、適切な対処がしやすくなります。
音が鳴るときの特徴とは？キュッキュ・ギシギシ・ミシミシの違い
フローリングから聞こえる音にも種類があります。
- キュッキュ音：表面をこするような高めの音。足の裏と床材の摩擦、または木材同士のすれが原因のことが多い。
- ギシギシ音：構造材がゆがんだときに出るようなきしみ音。床下の木材や下地のゆるみが関係します。
- ミシミシ音：重い家具を動かしたときや、体重をかけたときに出る低めの音。床板や大引きが沈むような構造的な問題が疑われます。
「キュッキュ」という音が主に気になる場合は、床材の表面や摩擦の問題が関係していることが多いです。
主な原因1：床材の摩耗や劣化
長年使っているフローリングは、どうしても表面のコーティングが摩耗してきます。この摩耗が進むと、足の裏や靴下との摩擦抵抗が増え、キュッキュ音の原因になります。
特に以下のようなケースでは音が発生しやすくなります：
- ワックスがはげてツヤがなくなっている
- 表面がザラついている
- ひび割れや傷が多い
対処法：
・市販のフローリング用ワックスでコーティングを補修する
・スチームモップではなく乾拭き中心の掃除に切り替える
・フローリングの劣化がひどい場合は、部分的にリフォームも検討しましょう
主な原因2：湿気や乾燥による木材の伸縮
木材は湿度の変化に敏感な素材です。梅雨時や冬場など、室内の湿度が大きく変化する時期には、床材が膨張・収縮を繰り返し、板と板が擦れ合ってキュッキュと音が鳴ることがあります。
とくに以下のような条件で起きやすいです：
- 冬場に暖房で空気が乾燥しすぎる
- 夏場に室内の湿度が70％以上になる
- 床暖房をよく使う家庭
対処法：
・湿度が高いとき：除湿器やエアコンのドライ機能を活用
・乾燥が強いとき：加湿器で40〜60％の湿度をキープ
・室内の換気をこまめに行い、湿度の急激な変化を防ぐ
主な原因3：床下の構造や接合部のゆるみ
フローリングの下にある根太（ねだ）や大引きといった構造部分が劣化したり、ネジや釘が緩んでいたりすると、歩くたびに板同士がこすれ合って音が鳴ります。この場合は、表面ではなく内部構造に原因があるため、根本的な解決が必要です。
こんな症状があれば注意：
- 特定の場所だけキュッと鳴る
- 踏むと少し沈む感覚がある
- 経年劣化で床が浮いてきている
対処法：
・フローリングの継ぎ目から木工用ボンドや滑り止め用パウダーを入れて一時対処
・構造的なゆるみが疑われる場合は、専門のリフォーム業者に相談
・築年数が10年以上の住宅は、定期点検を
主な原因4：ワックスや掃除用品との相性
意外な落とし穴が、ワックスやフローリング用洗剤の成分による影響です。製品によっては床材と相性が悪く、滑りが悪くなったり、表面がべたついて摩擦音を引き起こすことも。
以下のような使い方には注意が必要です：
- ワックスを重ね塗りしすぎている
- 油分を含むクリーナーを使っている
- スチームモップで頻繁に水分を与えている
対処法：
・中性のフローリング専用クリーナーに切り替える
・ワックスを一度剥がしてから再塗布する「ワックスリセット」もおすすめ
・洗剤を使わない、乾拭き中心の掃除習慣を意識する
今日からできる！フローリングのキュッキュ音・簡単対処法
「フローリングのキュッキュ音は気になるけれど、業者に頼むほどでもない…」「今すぐ何とかしたい！」という方のために、手軽に試せる対処法をまとめました。特別な道具や知識がなくても、今日から実践できる方法ばかりです。
対処法1：市販のフローリング用潤滑剤を使う
最も手軽かつ即効性があるのが、市販のフローリング用潤滑剤を使う方法です。スプレータイプやシートタイプがあり、床材に直接塗布することで摩擦を軽減し、キュッキュ音を抑える効果があります。
使用のポイント：
- 使う前に床を乾拭きし、ホコリやゴミを取り除いておく
- 音が鳴る部分だけにピンポイントで塗布する
- 過剰に使うと床が滑りやすくなるため、使用量は適量に
- ノンシリコン・ノンオイルのタイプを選ぶと安心
対処法2：ベビーパウダーや片栗粉を使った応急処置
意外かもしれませんが、ベビーパウダーや片栗粉をフローリングの継ぎ目に振りかけることで、すき間の摩擦を減らし、音を抑えることができます。
応急処置のやり方：
- 床のすき間や音がする箇所を見つける
- 継ぎ目にパウダーを少量ふりかける（直接または筆で）
- 床を軽く踏んでパウダーをなじませる
- 余分な粉は乾いた雑巾や掃除機で取り除く
※この方法は一時的な対処には有効ですが、粉が残るとホコリの原因にもなるので、定期的に掃除を。
対処法3：雑巾がけを見直す！乾拭きと水拭きのバランス
フローリングの掃除方法も、音の発生に大きく関係します。水拭きのしすぎは木材の膨張を招き、乾拭きばかりだと汚れや皮脂がたまって摩擦の原因に。
正しい雑巾がけのポイント：
- 基本は乾拭き中心、月1〜2回だけ軽く水拭きを取り入れる
- 水拭きの際は、固く絞った雑巾を使う（ビショビショNG）
- 乾拭き→水拭き→乾拭きの順で仕上げると◎
- フローリング専用の掃除シートも活用を
対処法4：湿度コントロールでキュッキュ予防
木材は湿度によって伸び縮みするため、室内の湿度管理も大切です。湿度が高すぎても低すぎても、キュッキュ音の原因になります。
理想的な湿度は40〜60％
- 冬場の乾燥：加湿器で湿度を上げる、濡れタオルの室内干しも◎
- 夏場の多湿：除湿器やエアコンのドライ機能を活用
- 湿度計を設置し、数値で管理するのがおすすめ
日々の湿度チェックで、フローリングの音を予防する体質に家を変えましょう。
対処法5：マットやカーペットの活用
どうしても音が気になる場所には、マットやカーペットを敷くのも手軽な方法です。歩行音そのものを吸収し、床との直接的な摩擦も軽減できます。
敷くと効果的な場所：
- よく人が通る廊下やキッチン前
- 椅子の下やダイニング周り
- 子どもやペットがよく走り回る場所
※ただし、長期間敷きっぱなしにすると湿気がこもる原因になるため、定期的にマットを干したり、床を乾燥させることも忘れずに。
これらの対処法は、ほとんどが家にあるもので対応できる簡単なものばかりです。複数の対策を組み合わせることでより効果的にキュッキュ音を軽減できますよ。
それでも直らないときは？プロに頼む前にチェックすべきポイント
市販の潤滑剤やパウダー、湿度管理などを試してもキュッキュ音が改善しない場合は、フローリングの構造自体に問題があるかもしれません。いきなり業者に依頼する前に、自分でチェックできるポイントを確認しておきましょう。事前に状態を把握しておけば、費用や修理方法の相談もスムーズです。
築年数や床の沈み具合をチェック
フローリングの不快音が頻繁に発生する場合、まず確認したいのが家の築年数と床の沈み込みです。築10年以上の物件では、床材や下地材の劣化が進んでいる可能性があります。
チェックポイント：
- 歩いたときに床がへこむような感覚があるか
- 特定の場所だけ沈み込みやすい箇所があるか
- フローリング表面にたわみや浮き上がりが見られないか
- 築年数が15年以上でリフォーム歴がない場合は要注意
こうした症状がある場合、床材の張り替えや根太の補強が必要なことも。早めのチェックが重要です。
床下の確認：シロアリやカビの可能性は？
見落としがちですが、フローリングの異音には床下のダメージが関係していることもあります。特に湿気がこもりやすい家では、シロアリの被害やカビの繁殖が床のきしみや変形の原因になることも。
チェックポイント：
- 畳や床下点検口があればのぞいてみる
- 木材が黒ずんでいたり、ふやけたように見える部分がないか
- シロアリの糞や木くずのようなゴミが落ちていないか
- 湿気がこもっていてカビ臭い場合も危険信号
このような兆候がある場合は、自分での補修では限界があるため、専門業者への点検依頼が必要です。
DIYが難しい場合の相談先とは
「床下の確認ができない」「音の原因がよく分からない」「自分での作業が不安」…という方は、無理せずプロに相談するのが安心です。以下のような相談先があります。
相談できる専門業者：
- 住宅リフォーム会社：床材の張り替えや補修に対応
- シロアリ駆除業者：床下のチェックや消毒、防虫対策
- 建築士・工務店：構造面の問題や沈み込みの原因調査
- ホームセンターのリフォーム窓口：軽度の補修相談も可能
費用感が心配な場合は、無料見積もりサービスを使って複数業者に相見積もりを取るのがおすすめです。また、住宅の保証期間や火災保険の対象になるケースもあるので、事前に確認するとよいでしょう。
以上のように、DIYでの対処法に限界を感じたら、状態を見極めた上で適切なプロに依頼することが、長期的な安心につながります。
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フローリングの音を防ぐための予防法とは？
キュッキュ、ミシミシ…といったフローリングの不快な音は、一度発生すると気になるもの。でも実は、普段の掃除や湿度管理を工夫することで、音の発生を予防できることをご存知ですか？
ここでは、フローリングを長持ちさせ、静かで快適な住まいを保つための予防策をご紹介します。
日常的な掃除・メンテナンスのポイント
フローリングの音は、汚れの蓄積や床材の乾燥・摩耗が原因で起こることが多く、日々のメンテナンスが予防のカギとなります。
毎日のケア：
- ホコリや砂が摩擦の原因になるため、こまめに掃除機がけを
- 掃除機は**床に優しいヘッド（ソフトブラシ）**を使用
- 床を乾拭きすることで、余分な湿気や皮脂汚れを取り除ける
週〜月1のお手入れ：
- 固く絞った雑巾で**水拭き（湿拭き）**をし、乾拭きで仕上げる
- 汚れが目立つ場合は、フローリング専用クリーナーを使う
- 拭いたあとは完全に乾かすことが重要
床がキレイな状態を保てていれば、摩擦音の予防だけでなく、床材の劣化スピードも遅くなるというメリットがあります。
ワックスや掃除用品の選び方
フローリングの状態を守るうえで、ワックスやクリーナーの選び方も重要なポイント。成分やタイプによっては、かえって音の原因になることもあります。
ワックスの選び方：
- フローリング対応表記がある水性タイプのワックスがおすすめ
- オイル系や厚塗りタイプは滑りやすく音の原因になることも
- 薄く均一に塗れるスプレーやシートタイプが初心者向け
掃除用品の注意点：
- アルカリ性洗剤や強力クリーナーは避ける（床材を痛めやすい）
- フローリング専用の中性洗剤を使用する
- 自然素材系の床（無垢材など）は、専用のオイルや保護剤を使用
誤ったアイテム選びは、床のコーティングを傷めたり、滑りやすくして音の元になることも。商品ラベルをしっかり確認してから使うようにしましょう。
季節ごとの湿度管理でキュッキュを防ぐ
フローリングは木材のため、気温や湿度の影響を非常に受けやすい素材です。乾燥や過度な湿気は、板の伸縮やすき間、軋みの原因に。季節ごとに適切な湿度管理を心がけることが、音の予防につながります。
季節別ポイント：
- 冬（乾燥期）：加湿器を使用して湿度40〜50％を目安に
- 夏（湿気が多い）：除湿器やエアコンのドライ運転で湿度60％以下をキープ
- 梅雨時期：部屋を閉め切らず、こまめな換気を
- 湿度計の設置で、目に見える管理が◎
過乾燥が続くと木が縮み、すき間ができてキュッと鳴る原因に。一方で湿気が多すぎると板が膨張して軋むため、“ちょうどよい湿度”を意識した環境づくりが大切です。
日々の積み重ねで、フローリングの音トラブルは未然に防げます。**「鳴ってから対処」ではなく「鳴らさない予防」**を心がけることで、住まいの快適さはぐんとアップしますよ。
まとめ：原因を知って正しく対処すれば、音は抑えられる！
フローリングから聞こえるキュッキュという音は、ちょっとした違和感でも毎日続くとストレスになるもの。でも、その音には必ず原因があり、正しく対処すればしっかり抑えることができます。
今回ご紹介したように、原因には摩耗や湿気、接合部のゆるみ、掃除用品の影響などさまざまな要素があります。まずはご自宅のフローリングの状態を観察し、「どんなときに、どの場所で音が鳴るのか」を把握することから始めましょう。
そして、市販の潤滑剤やパウダーの活用、湿度管理、掃除の見直しなど、今日からできる対処法を試すことで、多くのケースは改善が見込めます。それでも改善しない場合は、構造的な問題や床下の異常も視野に入れ、早めに専門家に相談することが安心への近道です。
最後に大切なのは、「予防」の視点。日々の掃除・適度な湿度管理・正しいワックス選びを習慣づければ、音トラブルはぐっと起こりにくくなります。
「なんとなく我慢していたキュッキュ音」も、今日からしっかり向き合えば、静かで快適なフローリングライフを取り戻せるはずです。音の原因を見極め、正しくケアして、心地よい住まいを手に入れましょう。