「卵の賞味期限が切れそうだけど、まだ食べても大丈夫?」
「常温で保存してたけど、これって危険?」
「冷蔵庫のドアポケットに入れてるけど、正しいのかな?」
そんな不安や疑問を感じたことはありませんか?
卵は、毎日の食卓に欠かせない食材。でも、正しい保存方法や賞味期限の考え方を意外と知らない人も多いものです。実は保存の仕方によって、卵の鮮度や安全性は大きく変わるんです。
この記事では、
- 卵の賞味期限の正しい意味と目安
- いつまで食べられるかの判断基準
- 卵を長持ちさせる正しい保存方法
- 危ない卵の見分け方や冷凍保存の裏ワザ
など、気になるポイントをわかりやすく解説します。
「卵は何日もつの?」「どう保存すれば安全なの?」と感じたときに役立つ、保存と賞味期限の決定版です!
卵の賞味期限はどれくらい?基本をチェック

卵は毎日の食卓に欠かせない食材ですが、「賞味期限が切れたけどまだ食べられる?」「賞味期限と消費期限の違いがわからない」など、意外と知らないことも多いものです。
まずは、スーパーで売られている卵の賞味期限の意味と、どこまでが安全に食べられる期間なのかをチェックしておきましょう。
スーパーで売られている卵の賞味期限の意味
スーパーで販売されている卵には「賞味期限」が記載されています。これは、「生で安全に食べられる期限」を指しており、加熱すれば必ずしもその日までに食べなければならないというわけではありません。
日本では、産卵日から約2週間前後に設定されていることが多く、保存状態が良ければ賞味期限を少し過ぎても食べられる可能性があります。ただし、これはあくまで“生食”前提の期限なので、過ぎた卵を使うときは必ず加熱調理をしましょう。
賞味期限と消費期限の違い
「賞味期限」と「消費期限」は、混同しがちですが意味がまったく異なります。
- 賞味期限:品質が変わらず、美味しく食べられる目安(安全性ではなく“味”の期限)。保存状態がよければ過ぎても食べられることがある。
- 消費期限:安全に食べられる期限。過ぎたものは食べない方がよい。
卵には「賞味期限」が記載されているため、過ぎたからといってすぐに捨てる必要はありませんが、生で食べるのは避けましょう。
賞味期限が切れても食べられるのは何日まで?
卵の賞味期限が切れた場合、「あと何日食べられるのか?」が気になる方は多いはずです。
一般的に、冷蔵庫(10℃以下)で保存していれば、賞味期限後1週間程度は加熱調理すれば問題なく食べられることが多いです。ただしこれはあくまで目安であり、
- 割ったときに異臭がする
- 黄身が崩れている
- 白身が極端に水っぽい
などの変化が見られる場合は、食べるのを控えましょう。
なお、夏場や常温保存の場合は劣化が早くなるため、賞味期限内であっても注意が必要です。安全に食べるには「加熱すること」「保存状態を確認すること」が大切です。
卵の正しい保存方法とは?

卵は見た目に傷みが分かりづらいため、保存方法を間違えると知らないうちに劣化していることも。
正しく保存することで、鮮度を長持ちさせ、安全においしく食べられる期間も延ばせます。
ここでは、卵の基本的な保存ルールと、やりがちなNG保存法について解説します。
基本は冷蔵保存!ドアポケットはNG?
卵の保存は必ず冷蔵庫で行いましょう。特に日本では生食文化があるため、10℃以下での保存が推奨されています。
しかし、よくある間違いが「冷蔵庫のドアポケットで保存すること」。実はこれ、NGです!
ドアポケットは開閉による温度変化が大きく、卵の劣化を早める原因になります。卵は温度変化に弱く、細菌(特にサルモネラ菌)も繁殖しやすくなるため、できれば**冷蔵庫内の奥の方(温度が安定している場所)**に保存しましょう。
また、パックのまま保存することで、乾燥やニオイ移りも防げます。
保存の向きはとがった方を下にする理由
卵には「とがった方」と「丸い方」がありますが、正しく保存するにはとがった方を下にして置くのが正解です。
その理由は、卵の丸い方には「気室(きしつ)」と呼ばれる空気の袋があり、とがった方を下にすることで、
- 卵黄が安定する
- 気室が上にくることで、細菌の侵入や内部の劣化を防ぎやすくなる
というメリットがあります。逆さまにすると、黄身が気室側に偏り、鮮度低下の原因にもなるので要注意です。
夏と冬で保存方法は変わる?
卵の保存は基本的に冷蔵庫ですが、季節によって意識すべきポイントが変わります。
■夏場(高温多湿)
- 室温に放置すると傷みやすい
- 購入後はできるだけ早く冷蔵庫へ
- 冷蔵庫の奥で保存し、ドア開閉の影響を避ける
■冬場(寒冷期)
- 室温が低い地域では、キッチンの常温でも問題ないことがありますが、念のため冷蔵保存を徹底した方が安心です
- 暖房の風や日差しの当たる場所には置かないよう注意
また、買ってすぐのタイミングで保存の向きを整えることも、鮮度維持のポイントになります。
冷凍保存はできる?卵を長持ちさせる裏ワザ

卵は冷蔵保存が基本ですが、賞味期限が近いときや余って使いきれないときに役立つのが「冷凍保存」。
「えっ、卵って冷凍できるの?」と驚く方も多いですが、ちょっとした工夫をすれば冷凍保存も可能なんです。
ただし、注意点もあるので、正しい方法で活用しましょう。
殻付きはNG!冷凍できるのはこの方法
卵はそのまま殻ごと冷凍してしまうと、中身が膨張して殻が割れたり、爆発したりする危険があります。さらに、卵白が水っぽくなり、食感も損なわれるため殻付き冷凍は絶対NGです。
冷凍する場合は、以下の方法をおすすめします:
■卵を冷凍する正しい方法
- 卵を殻から割って中身を取り出す
- 溶き卵にして保存袋や密閉容器に入れる
- 使いやすいように1個分ずつ分けて冷凍するのが便利!
白身と黄身を分けて冷凍することも可能ですが、特に黄身は固まりやすく、冷凍後に混ぜにくくなるため、よくかき混ぜてから冷凍するのがベターです。
冷凍卵の使い方と注意点
冷凍した卵は、自然解凍または冷蔵庫で解凍してから調理しましょう。電子レンジで急速解凍すると、部分的に加熱されてしまうことがあるので注意が必要です。
■冷凍卵のおすすめの使い方
- 炒め物やチャーハン
- 卵焼きやオムレツ
- パンケーキやお菓子作り
火を通す料理なら、多少食感が変わっても問題なく使えます。
ただし、「生食」はNG!冷凍によって卵の鮮度や風味が落ちているため、必ず加熱調理してください。
また、冷凍保存期間は約1か月が目安。長く置きすぎると風味が劣化するため、冷凍日をメモしておくのがおすすめです。
この卵、食べられる?見分け方とチェック方法

「賞味期限が過ぎた卵、まだ食べられるかな?」
そんなときに役立つのが、卵の鮮度や傷み具合を見分けるチェック方法です。
実は卵には、簡単にできる目視や感覚による判断のコツがあります。ここでは、家庭でできる代表的な見分け方を3つ紹介します。
割ってみてわかる!新鮮な卵の見分け方
卵は見た目では分かりにくいですが、割ったときの状態で鮮度がある程度判断できます。
■新鮮な卵の特徴
- 黄身がぷっくりと盛り上がっている
- 白身に厚みがあり、二重構造(濃い白身と薄い白身)がある
- 白身が広がりすぎない
一方、古くなった卵は、
- 黄身が平たく、崩れやすい
- 白身がシャバシャバで広がる
- 全体に水っぽく、まとまりがない
このような変化が見られる場合は、加熱して使うか、状態によっては破棄する判断も必要です。
水につけてチェックする「浮かせるテスト」とは
簡単に卵の状態をチェックできる方法として有名なのが、**「水に浮かせるテスト」**です。
■やり方:
- ボウルやコップに水を張る
- 卵をそっと入れる
■結果の見方:
- 沈んで横になる:新鮮
- 沈むが立つ:少し古い(加熱調理推奨)
- 水面に浮かぶ:NG!捨てるべき
卵の中には「気室」という空気の空間があり、時間が経つとそこに空気がたまって浮くようになります。浮いた卵は中が劣化している可能性が高く、食中毒のリスクもあるため食べない方が安全です。
臭いや色の変化でNGのサインを見抜こう
割ったときに異常がなくても、においや色の変化があれば要注意です。
■NGサイン
- 硫黄っぽいニオイ(腐敗臭)
- 白身が濁っている/赤黒く変色している
- カビのようなニオイがする
- 殻にヒビやカビがある
これらが見られた場合は、加熱しても食べない方が無難です。特に夏場や保存状態が悪いと、目に見えない細菌が増えていることもあります。
少しでも「いつもと違う」と感じたら、無理して食べずに処分するのが安全です。
まとめ|卵をムダにしない保存と活用法

卵は「賞味期限が過ぎたらすぐ捨てる」のではなく、正しい保存方法とチェック方法を押さえることで、最後までおいしく安全に活用できます。ここでは、これまで解説したポイントをおさらいし、余った卵を無駄なく活用するレシピ例をまとめました。
賞味期限はあくまで「美味しく食べられる目安」
- 「賞味期限」は品質が変わらず美味しく食べられる期限を示すものであり、サルモネラ菌などの繁殖を完全に防ぐものではありません。
- 賞味期限を少し過ぎた卵も、冷蔵庫(10℃以下)で保管されていれば、生食は避けて加熱調理すれば1週間程度は問題なく使える場合が多いです。
- ただし、夏場は室温管理が難しく、賞味期限内であっても保存状態によって傷みが早まることがあるため、できるだけ早めに食べることが安心です。
- 消費期限が設定されている食材とは異なり、卵には「賞味期限」のみが表記されているため、「過ぎたら加熱して使う」という意識を持ちましょう。
保存とチェックのポイントをおさらい
- 冷蔵庫の奥で保存:ドアポケットは温度変化が大きいためNG。パックのまま、溝のあるトレイや冷蔵庫内の安定した場所に置く。
- とがった方を下にして置く:卵の気室を上にすることで内部への細菌侵入を防ぎ、黄身が中央に保たれて鮮度をキープしやすくなる。
- 水に浮かせるテスト:新鮮な卵は沈んで横になる。立つ場合は少し古いので加熱調理推奨、浮くものは捨てる。
- 割って見分ける:黄身がぷっくり盛り上がり、白身にハリがあれば新鮮。平たく崩れやすかったり、白身が広がる場合は加熱して使うか破棄を検討。
- ニオイ・色のチェック:硫黄臭や濁った白身、赤黒い変色、カビ臭などがあればNGサイン。無理せず捨てることで食中毒リスクを回避。
- 冷凍保存の裏ワザ:殻付きはNG。溶き卵にして1個分ずつ密封袋へ入れ、冷凍庫で約1か月保存可能。調理前に冷蔵庫で自然解凍し、必ず加熱調理すること。
余った卵のおすすめ活用レシピ(例:煮卵・冷凍卵料理など)
- 半熟煮卵(ラーメンや丼物のトッピング)
- 冷蔵庫で期限が近い卵を活用。市販のめんつゆ+水+みりんで煮るだけ。味付けを変えればキンピラ風、スイートチリ風などアレンジ自在。
- 冷凍卵を使ったチャーハン
- 冷凍庫で保存した溶き卵を、そのまま凍った状態でフライパンに投入し、ごはんと一緒に炒める。卵がふわっと仕上がり、食感も◎。
- 具材はネギ・ハム・コーンなどお好みで。時短かつフライパンひとつで完成します。
- 卵焼き(甘い・だし巻き)
- 少し古くなった卵でも卵焼きなら食感の変化を気にせずおいしく食べられます。砂糖+醤油、もしくはだし+塩でシンプルに。お弁当のおかずにもぴったり。
- パンケーキやホットケーキ
- 冷凍解凍した卵を使って、朝食やおやつに。バナナやチョコチップを加えてアレンジすれば、見た目・味ともに充実の一品に。
- 簡単プリン(電子レンジ使用)
- 卵、牛乳、砂糖を混ぜて耐熱容器に入れ、ラップをかけて電子レンジで加熱。カラメルソースを作ってかければ、手軽に手作りプリンが楽しめます。
- マフィンやカップケーキ
- おやつにぴったりの卵活用法。小麦粉・ベーキングパウダー・砂糖・牛乳・溶き卵を混ぜて型に入れ、オーブンで焼くだけ。お好みでチョコレートやフルーツを混ぜても◎。
この記事を参考に、卵を正しく保存しながら、余った卵は無駄なくおいしく活用しましょう!

