「何を準備すればいい?」に答える“防災グッズの基本”
地震・台風・停電・豪雨…。
災害は、私たちが「まさか」と思うときに限って突然やってきます。
だからこそ、“日常の延長線上”でできる防災の準備が、いざというときに命を守るカギになります。
災害時、行政や救援がすぐに届かないケースは少なくありません。
そんなときに頼りになるのが、自分や家族の命を守るための「自助(じじょ)」=自分たちで備える力です。
飲み水や食料、明かり、トイレなど、普段当たり前にあるものが一瞬で使えなくなる──。
その状況を想定し、「最低限3日間、自力で過ごせる準備」をしておくことが大切です。
まずは、電気・水・食料・衛生の4つを基本軸に、「これがないと困る」ものから揃えていきましょう。
特別な装備や高価なものを買いそろえる必要はありません。
普段使っている日用品を“非常時にも使える形でストック”しておくだけでも、十分に安心につながります。
この記事では、
・停電や断水など“ライフラインが止まったとき”に役立つもの
・避難生活で“心と体を守るため”の便利グッズ
・家族構成(子ども・高齢者・女性など)に合わせた備え方
をわかりやすく紹介していきます。
「災害は、いつ起きてもおかしくない」──だからこそ、“今日”の小さな準備が、いざというときに家族の命を守ります。
災害時に役立つ便利グッズ一覧|カテゴリ別まとめ

停電・断水・通信障害など、災害時にはライフラインが一瞬で止まる可能性があります。
そんなときに「あると助かる」「これがなかったら困る」と感じる便利グッズを、用途別にわかりやすく紹介します。
どれも“命を守る準備”として、家庭にひとつは揃えておきたいアイテムです。
① ライフラインが止まったときに役立つグッズ
災害時にまず困るのが「電気が使えない」こと。
スマホやライトが使えなくなると、情報も連絡も途絶えてしまいます。
- モバイルバッテリー・ソーラー充電器:
複数台同時に充電できる大容量タイプが安心。太陽光で発電できるソーラータイプなら、長期停電にも対応できます。 - 携帯ラジオ(手回し発電タイプ):
停電時でも最新情報を得られる貴重な手段。手回しや乾電池、USBなど複数の給電方法があるものを選ぶと安心です。 - LEDランタン・懐中電灯・ヘッドライト:
夜間の避難や停電中の行動に必須。手が自由になるヘッドライトは、両手作業時に特に便利です。 - 乾電池・モバイル電源タップ:
単三・単四電池は多くの防災用品に共通。延長コード付きの電源タップもあると複数機器の充電に役立ちます。
② 食事・水に関する便利グッズ
断水・停電が長引くと、食料と水の確保が最優先になります。
「3日分×人数分」を目安に、常備しておきましょう。
- 長期保存水・ウォータータンク:
5〜7年保存できる長期保存水を常備。折りたたみ式のタンクは給水所での持ち運びにも便利です。 - カセットコンロ・ボンベ:
火が使えないと温かい食事ができません。ガスボンベは3〜4本をストックしておくのが安心。 - レトルト・缶詰・非常食セット:
温め不要・調理不要で食べられるものを選びましょう。栄養バランスの良いセットも販売されています。 - 紙皿・割り箸・使い捨てコップ:
水が貴重になる非常時は“洗わない食器”が便利。ラップをお皿に敷くのも節水の工夫です。
③ トイレ・衛生対策グッズ
トイレや衛生環境の悪化は、二次災害の原因にもなります。
「清潔を保つ準備」は、快適さ以上に健康を守る備えです。
- 簡易トイレ・凝固剤:
断水時には自宅のトイレが使えなくなります。凝固剤付きの簡易トイレを“1日5回×人数分×3日分”用意しておくと安心。 - ウェットティッシュ・除菌シート:
手洗いができないときに衛生を保つ必需品。顔・体用の大判タイプも重宝します。 - マスク・生理用品・ビニール袋:
粉じんや臭い対策にも役立ちます。ビニール袋はトイレ・ゴミ・防水など万能です。 - ドライシャンプー・歯みがきシート:
水がなくても清潔を保てるアイテム。特に女性や高齢者に喜ばれます。
④ 寒さ・暑さ対策グッズ
災害時は空調が使えず、体温管理が命に直結します。
体調を崩さないための“温度対策”も欠かせません。
- アルミブランケット:
軽量で体温を逃さず保温。避難所や車中泊時にも役立ちます。 - カイロ・防寒ポンチョ:
冬の停電時には命を守るほど重要。ポンチョ型は移動中も便利です。 - 携帯扇風機・冷却シート:
夏の避難では熱中症対策を。モバイル扇風機はUSB充電できるタイプが便利。
⑤ 情報収集・連絡手段
正確な情報と家族との連絡手段を確保することが、混乱を防ぐカギになります。
- 手回しラジオ・防災アプリ:
スマホが使えない場合でも情報を得られるよう、複数手段を確保。防災速報アプリも入れておきましょう。 - 笛(ホイッスル)・メモ帳・筆記用具:
声が出せないときに自分の居場所を知らせるための笛は重要。避難情報や連絡先をメモできるものも忘れずに。 - 家族連絡カード・緊急連絡リスト:
スマホが使えなくても大丈夫なよう、紙に連絡先を控えておきましょう。
⑥ 女性・子ども・高齢者に役立つ便利グッズ
家族構成によって必要なものは異なります。
特に女性・子ども・高齢者は、特有の配慮が欠かせません。
- 女性用下着・生理用品・防犯ベル:
避難所生活ではプライバシーが限られます。衛生用品と防犯対策をセットで準備を。 - ベビー用ミルク・紙おむつ・抱っこひも:
子どもの安心と健康を守るための必需品。液体ミルクや哺乳瓶用の除菌グッズも便利です。 - 高齢者向け非常食・常備薬セット:
持病がある場合は薬や処方箋のコピーを常に携帯。介護食・入れ歯洗浄剤も忘れずに。
⑦ 車や職場に備えておきたい防災グッズ
「自宅以外で被災した場合」に備えるのも重要です。
通勤・移動中に災害に遭うケースも少なくありません。
- 車載用防災キット:
連泊を想定した寝具・簡易食料・ライトなどがセットになったものが便利。 - 携帯トイレ・防災毛布:
車中泊時の衛生・防寒対策として必須。防災毛布は軽くて収納性も抜群。 - 水・非常食の小分けセット:
職場や車のグローブボックスにも入るコンパクトタイプが便利です。
どのグッズも「一気に揃える必要はありません」。
日常で使えるものから少しずつ備えていけば、それが“続けられる防災”につながります。
災害時のストレスを減らすのは、“準備しておく安心感”そのものです。
防災リュックを作るときのポイント

非常時にすぐ持ち出せる「防災リュック」は、自分と家族の命を守る最初の装備です。
大切なのは、“何となく詰める”のではなく、「3日間生き延びる」ことを目的に準備すること。
ここでは、失敗しない防災リュックづくりの3つのポイントを紹介します。
① 「72時間生き延びる」を基準に考える
災害発生から72時間(=3日間)は、救援やライフラインが届かない可能性があります。
その間を自力でしのぐために必要な「最低限の備え」を入れておくことが大切です。
- 食料と水:1人あたり水は1日3リットル、非常食は3日分を目安に。
- 情報と照明:ラジオ・モバイルバッテリー・懐中電灯は必須。
- 衛生と防寒:マスク・タオル・アルミブランケットをセットに。
リュックの中には、「生き延びるための基本セット」を中心に。
貴重品や常備薬など、“絶対に必要な個人アイテム”も忘れず入れましょう。
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② 家族構成に合わせてカスタマイズ
防災リュックは「家族で1つ」ではなく、1人1つが基本です。
年齢・性別・体力・持病などに合わせて中身を変えるのがポイントです。
- 女性の場合:生理用品・防犯ベル・ヘアゴム・下着の替えを追加。
- 子どもがいる家庭:おむつ・ミルク・お気に入りのおもちゃを。
- 高齢者がいる家庭:常備薬・入れ歯洗浄剤・老眼鏡などを忘れずに。
- ペットがいる家庭:フード・リード・ペットシートも備えに含めましょう。
家族で避難する場合は、誰が何を持つか役割分担を決めておくと、いざという時にスムーズです。
③ 実際に持って“重さチェック”を
防災リュックを準備したら、必ず実際に背負ってみること。
重すぎると避難時に動けなくなったり、途中で持ち出せなくなるリスクがあります。
- 大人の場合:重さは体重の10〜15%が目安(例:体重60kgなら約6〜9kg)。
- 子ども・高齢者:軽量化を意識して、最小限にまとめましょう。
また、リュックの置き場所も重要です。
玄関や寝室の出入口付近など、“すぐに持ち出せる位置”に置いておくことで、災害時の数秒が命を守ります。
防災リュックは、一度作って終わりではありません。
賞味期限のチェックや季節ごとの入れ替えを行い、「いつでも使える状態」を保つことが大切です。
“備えっぱなし”ではなく、“使える備え”を目指しましょう。
“本当に役立つ”防災グッズの選び方

防災グッズは、「とりあえず揃えた」で終わりにしてしまうと、
いざという時に“使えない・足りない・壊れていた”という事態になりかねません。
本当に役立つ備えにするためには、“選び方”と“使い方”の両方を意識することが大切です。
① 安さより「実用性」と「品質」を重視
防災グッズを選ぶ際に最も重要なのは、「安さ」よりも“命を守れる品質かどうか”。
特に、電源系や照明、非常食などの“命をつなぐアイテム”ほど、信頼できるメーカー品を選ぶのがおすすめです。
- 照明系(ライト・ランタン):明るさ(ルーメン数)や連続使用時間をチェック。
- 電源系(モバイルバッテリー):容量10,000mAh以上、PSEマーク付きが安心。
- 非常食・保存水:保存期間が長く、アレルギー対応や子どもでも食べやすい味を選ぶと◎。
- 防災リュック:防水・難燃素材・軽量設計のものを選ぶと避難時も安全です。
“値段よりも信頼”が、防災用品の鉄則です。
災害時は替えがきかないものだからこそ、「確実に使える品質」を選びましょう。
② 実際に使ってみる「防災訓練」が大切
どんなに良い防災グッズを持っていても、“使い方を知らない”ままでは意味がありません。
停電時にライトがつけられない、簡易トイレの組み立てに戸惑う──そんなケースも多くあります。
- ランタン・ラジオ・コンロなどは一度実際に使ってみる
- 防災リュックの中身を取り出す→戻す練習をしておく
- 家族全員で「避難経路」や「持ち出しルール」を共有
月に一度、家族で10分でもいいので「防災グッズ点検デー」を設けると、
“使える備え”にブラッシュアップできます。
③ 定期的な点検・入れ替えの習慣を
防災グッズは、一度揃えて終わりではなく、「メンテナンスが命」です。
食品・電池・医薬品などは、時間とともに劣化・消費期限切れになります。
- 非常食・保存水:半年〜1年ごとに期限チェック。ローリングストックで入れ替え。
- 電池・バッテリー:液漏れや残量を定期確認。モバイルバッテリーは年1回買い替え目安。
- 衣類・防寒具:季節に応じて入れ替え。サイズアウトにも注意。
- 薬・衛生用品:有効期限と保管状態をチェック。
カレンダーやスマホのリマインダーに「防災点検日」を登録しておけば、
“やり忘れ防止”にもなります。
防災グッズは「持っていること」よりも、「使える状態であること」が何より重要です。
安さや数を重視するよりも、“確実に機能する品質・実用性・メンテナンス性”を意識して選び、
日々の暮らしの中で“備えを育てる”ことが、いざという時に命を守る最大の力になります。
まとめ|“備え”が“安心”をつくる
災害はいつ起こるか予測できません。だからこそ、「準備しておく」ことが、いざという時に自分と家族を守る“最大の安心材料”になります。
便利グッズや非常食、防災リュックなどは、“あってよかった”ではなく、“あったから助かった”につながる大切なアイテムです。特別なことをする必要はありません。今日から少しずつ、できる範囲で備えを整えていけば十分です。
日常の延長で「備える習慣」を持つこと。それが、災害時の不安を減らし、冷静に行動できる自信につながります。
“未来の安心”は、今日の小さな準備から始まります。
あなたと大切な人を守るために、今すぐ一歩を踏み出しましょう。
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