建物内の非常口の照明が緑色であるのを目にしたことがある方は多いでしょう。
しかし、なぜ緑色が選ばれているのか、その理由を知っている人は少ないかもしれません。
非常口の照明が緑色であるのは、安全性や視認性に深く関係しているためです。
本記事では、その背景と理由、さらには他の色が使用された場合に生じる問題について詳しく解説します。
【非常口の照明の色が緑色の理由】
非常口の照明が緑色である理由には、いくつかの理由があります。
一つ目は、緑色が人間の目に優しい色だということです。
緑色は平和や安全を象徴する色とされており、非常時に緑色の照明を見ることで、人々は安心感を得ることができます。
これにより、混乱やパニックを防ぐことができ、適切な行動をとりやすくなります。
二つ目は赤の補色であるということです。
非常口を利用する機会になるということは、建物内で火災が発生している可能性が高いですよね。
その際、赤色の照明であると炎の赤色と同化してしまい非常口が発見しづらくなってしまいます。
そのため、煙や炎が充満する中で目立ちやすい緑色の明かりが非常口には最適ということになります。
【走っているあの人のデザインは誰が考えた?】
非常口のデザインで、走っている人の絵(ピクトグラム)がありますが、そのデザインはグラフィックデザイナー・太田幸夫さんらにより手がけられたものです。
その洗練されたデザインは、ISO(国際標準化機構)に採用され、世界標準のデザインとして認知されています。
世界中の非常口のデザインの基礎を作ったのは日本人の方だったんですね。
【まとめ】
非常口の照明に緑色が使用されているのは、視認性の高さや安全性の観点から最も適しているからです。
緑色はリラックス感を与えるため、緊急時にも冷静に避難できるよう考慮されています。
また、他の色が使われると、混乱や認識のズレが生じる可能性があるため、緑が最適なのです。
正しい知識を持って、安全な環境を維持しましょう。