北海道の地名に隠された秘密:名前の由来ランキング

地域

北海道の地名には、その名前だけを見ても意味がわからないものが多く存在します。その理由は、北海道の地名の多くがアイヌ語に由来しているためです。アイヌ語は独特の音韻体系や表現方法を持ち、日本語とは異なる言語です。そのため、アイヌ語から派生した地名を日本語の視点で解釈することは難しく、しばしば驚きの発見があります。

この記事では、そんな北海道の地名の由来に焦点を当て、その中でも特に面白いと思われる地名をランキング形式で紹介します。さあ、北海道の地名に隠された秘密に迫りましょう。

北海道の地名に隠された秘密:名前の由来ランキング

みんなが選ぶ、北海道の地名に隠された秘密:名前の由来ランキングの49位から4位までを一気にご紹介していきます。

順位地名所在地由来
49枝幸(えさし)枝幸郡枝幸町アイヌ語の「エ・サ・ウシ」(頭が浜についているもの)に由来
48南幌(なんぽろ)空知郡南幌町「ポロ・モイ」(大きな川の曲がり)の南部に位置したことに由来
47小利別(しょうとしべつ)足寄郡陸別町利別はトゥシ・ペッ(縄の川)に由来。それよりも小さい川だから
46生花苗(おいかまない)大樹町アイヌ語の「オイカ・オマ・ナイ」(波が越えて入る川)に由来
45押帯(おしょっぷ)中川郡本別町アイヌ語の「オ・シュップ」(川下の箱のような峡谷)に由来
44真狩(まっかり)虻田郡真狩村アイヌ語の「マク・カリ・ペッ」(奥で曲がる川)に由来
43歌棄(うたすつ)寿都郡寿都町、古平郡古平町アイヌ語の「オタ・スッ」(砂浜の根元)に由来
42花畔(ばんなぐろ)石狩市アイヌ語の「パナウンクル・ヤソッケ」(川下の衆の漁場)に由来
41跡永賀(あとえか)釧路郡釧路町アイヌ語の「アトゥイ・オカケ」(海の跡)に由来
40厚沢部(あっさぶ)檜山郡厚沢部町アイヌ語の「ハッチャム・ペッ」(桜鳥の川)に由来
39徹別(てしべつ)釧路市アイヌ語の「テシ・ペッ」(簗のある川)に由来
38雄信内(おのっぷない)天塩郡天塩町アイヌ語の「オ・ヌプ・ウン・ナイ」(川尻に原野がある川)に由来
37染退(しぶちゃり)日高郡新ひだか町アイヌ語の「シンプイチャロ」(湧き水の出口)に由来
36妹背牛(もせうし)雨竜郡妹背牛町アイヌ語の「モセ・ウシ」(イラクサの生えるところ)に由来
35晩生内(おそきない)樺戸郡浦臼町アイヌ語の「オ・ショキ・ナイ」(川尻が崩れている川)に由来
34幌向(ほろむい)岩見沢市アイヌ語の「ポロ・モイ」(大きな川の曲がり)に由来
33入境学(にこまない)釧路郡釧路町アイヌ語の「ニ・オマ・ナイ」(流木のある川)に由来
32足寄(あしょろ)足寄郡足寄町アイヌ語の「エショロ・ペッ」(沿って下る川)に由来
31幣舞(ぬさまい)釧路市アイヌ語の「ヌサ・オマ・イ」(イナウを捧げるところ)に由来
30和寒(わっさむ)上川郡和寒町アイヌ語の「アッ・サム」(オヒョウの傍ら)に由来
29来止臥(きとうし)釧路郡釧路町アイヌ語の「キト・ウシ」(ギョウジャニンニクがあるところ)に由来
28負箙(おふいびら)中川郡本別町アイヌ語の「ウフイ・ピラ」(燃える崖)に由来。
27占冠(しむかっぷ)勇払郡占冠村アイヌ語の「シ・ムカプ」(鵡川の本流)に由来。 (鵡川は、アイヌ語で塞がる川を意味するムッカ・ペッから)
26梨野舞納(りやむない)岩内郡共和町アイヌ語の「リヤム・ナイ」(年を越す川)に由来
25聚富(しっぷ)石狩市アイヌ語の「シュオプ」(箱のような峡谷)に由来
24発足(はったり)石狩市、岩内郡共和町アイヌ語の「ハッタル・ウシ」(淵があるもの)に由来
23文庫歌(ぶんがた)小樽市アイヌ語の「プンカル・コタン」(蔓植物の村)に由来
22知方学(ちっぽまない)釧路郡釧路町アイヌ語の「チプ・オマ・ナイ」(舟のある川)に由来
21幌美内(ほろぴない)千歳市アイヌ語の「ポロピナイ」(大きな涸れ沢)に由来
20音威子府(おといねっぷ)中川郡音威子府村アイヌ語の「オ・トイネ・プ」(川尻が汚れたもの)に由来
19生振(おやふる)石狩市アイヌ語の「オ・ヤ・フル」(尻が陸に付く丘)に由来
18穂香(ほにおい)根室市アイヌ語の「ポンニオイ」(小さい木片の多いところ)に由来
17分遣瀬(わかちゃらせ)釧路郡釧路町アイヌ語の「ワッカ・チャラ・セ」(水がチャラチャラ流れる)に由来
16老者舞(おしゃまっぷ)釧路郡釧路町アイヌ語の「オ・イチャン・オマプ」(川尻に鮭鱒が卵を産むところ)に由来
15濃昼(ごきびる)石狩市アイヌ語の「オキピリ」(川下からそそり立つ崖)に由来
14重蘭窮(ちぷらんけうし)釧路郡釧路町アイヌ語の「チプ・ランケ・ウシ」(舟下ろしをするところ)に由来
13白人(ちろっと)中川郡幕別町アイヌ語の「チロ・ト」(鳥の沼)に由来
12椴法華(とどほっけ)函館市アイヌ語の「トー・ポク・ケ」(山の根の下のところ)に由来
11倶知安(くっちゃん)虻田郡倶知安町アイヌ語の「クチャ・アン・ナイ」(小屋のある川)に由来
10厚岸(あっけし)厚岸郡厚岸町アイヌ語の「アッケ・ウシ」(オヒョウの木の皮を剥ぐところ)に由来
9愛冠(あいかっぷ)厚岸郡厚岸町アイヌ語の「アイカプ」(矢が届かない)に由来
8別寒辺牛(べかんべうし)厚岸郡厚岸町アイヌ語の「ペカンペ・ウシ」(ヒシのあるところ)に由来
7稀府(まれっぷ)伊達市アイヌ語の「イマリマレプ」(イチゴがあるところ)に由来
6発寒(はっさむ)札幌市西区アイヌ語の「ハッチャムペッ」(桜鳥の川)、または「ハッ・サム」(ヤマブドウの傍ら)に由来
5簾舞(みすまい)札幌市南区アイヌ語の「ニセイ・オマプ」(峡谷があるもの)に由来
4納沙布(のさっぷ)根室市アイヌ語の「ノッサム」(岬の傍ら)に由来

1位:忍路(おしょろ)小樽市 

1位に忍路(おしょろ)がランクインしました。忍路は小樽市の西部に位置し、アイヌ語の「オショロ」(尻のような窪み)に由来します。この地域は、ドラマ『マッサン』で話題となった余市町にも近い場所にあります。竜ヶ岬や兜岬など、余市湾と忍路湾を隔てる地形が特徴で、地名が少しくぼんでいる形をしていることから、「お尻の形をイメージしたものが地名になったのでは」という興味深い憶測もあります。このようなユーモアに富んだ地名の由来が、地域に独特の魅力を与えていますね。

2位:長万部(おしゃまんべ)山越郡長万部町 

2位にランクインしたのは、長万部(おしゃまんべ)です。長万部は山越郡長万部町に位置し、アイヌ語の「オ・サマム・ペッ」(川尻が横になっている川)に由来しています。この地域は内浦湾に接し、有名な洞爺湖にも近いことで知られていますが、実際にはその由来を知っている人は少ないかもしれません。

長万部の由来については諸説ありますが、「オ・シャマンベ」から派生したものとする説があります。これは、地名の由来がヒラメが豊富に生息する場所を指す言葉に由来するというものです。長万部が古くから漁業の盛んな地域であったことを反映している可能性がありますね。

3位:比布(ぴっぷ)上川郡比布町 

3位にランクインしたのは、比布(ぴっぷ)です。比布は上川郡比布町に位置し、アイヌ語の「ピオプ」(石ころだらけ)に由来しています。この比布町は、北海道のほぼ中央に位置し、旭山動物園で有名な旭川市とも隣接しています。

現在はのどかな町として知られていますが、かつてのこの場所も、石ころだらけの地域だった可能性がありますね。地名の由来から推測すると、昔の比布は岩や石が散乱していた地形を指していたのかもしれません。

興味深いことに、比布町はかつて、名前が似ていることから、ピップエレキバンのCMの撮影に使われたことがあるそうです。地名がCMのロケ地として使われたことで、一層地域の知名度が高まったのかもしれません。

まとめ

北海道には数多くの地名があり、その由来には様々な秘密が隠されています。このランキングでは、アイヌ語や歴史、地形などから派生した興味深い名前を持つ地名を紹介しました。それぞれの地名が持つ由来には、時にはユニークな物語や地域の特徴が反映されており、その背後には多くの秘密があります。北海道の地名を通して、その地域の歴史や文化を垣間見ることができるかもしれません。

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