基本情報
今回紹介する作品は「SHIROBAKO」です。
Introduction
SHIROBAKOとは?
シロバコとは映像業界で使われる白い箱に入ったビデオテープの事でありひとつの作品が完成した際に、制作者が最初に手にする事が出来る成果物である。イラストや写真等で華やかに作られている販売用パッケージと比べれば、白い箱に入っただけのテープは地味かもしれない。しかし、そこにはクリエイター達の思いが詰まっている。
この物語は、5人の夢を追う女の子を中心に、シロバコの完成を目指し奮闘するアニメ業界にスポットを当て日々起こるトラブルや、クリエイティブな仕事ゆえに起こる葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突といったアニメ業界の日常を描いた群像劇作品である。
そして、5人が共に目指した夢への挑戦。その先に見出す希望と続くサクセスストーリー。
そう、アニメの今がここにある…
©「SHIROBAKO」製作委員会 公式サイトより引用
スタッフ
- 監督:水島努
- シリーズ構成:横手美智子
- キャラクター原案:ぽんかん⑧
- アニメキャラクターデザイン:関口可奈味
- アニメーション制作:P.A.WORKS
キャスト
- 宮森あおい:木村珠莉
- 安原絵麻:佳村はるか
- 坂木しずか:千菅春香
- 藤堂美沙:髙野麻美
- 今井みどり:大和田仁美
登場人物
宮森あおい(CV:木村珠莉)
武蔵野アニメーションの制作進行。現在一年目。
学生時代からアニメーション制作に関心を持ち、同好会に所属していたが、具体的な目標を見出せないままに卒業。
武蔵野アニメーションの門を叩いた。性格は明朗快活、いつも前向き。夢は学生時代に志を共にした仲間達と再びアニメーションを作り上げること。絵麻としずかからは「おいちゃん」、みどりと美沙からは「おいちゃん先輩」、職場仲間からは「みゃーもり」と呼ばれる。ドーナツが大好物。
安原絵麻(CV:佳村はるか)
武蔵野アニメーションの原画マン。
学生時代、あおい達と共に同好会でアニメを作っていた。
真面目だがおとなし目で引っ込み思案な面がある。
動画から一年半という短期間で原画に上がれたものの、性格も相まって画のスタイルを決めきれず、悩み続けている。憧れのアニメーターは、日常芝居を得意とするなにわアニメーションの堀内さん。
坂木しずか(CV:千菅春香)
声優志望。あおいと学生時代、共にアニメを作っていた仲間。運よく声優事務所の赤鬼プロダクションに所属できたものの、アニメデビューには至っていない。そのため自主トレーニングに励みつつ、あおい達行きつけの居酒屋でアルバイトに励む日々が続く。あおいと絵麻からは「ずかちゃん」・みどりと美沙からは「ずか先輩」と呼ばれる。
藤堂美沙(CV:髙野麻美)
CG制作会社スーパーメディア・クリエイションズ勤務。
あおいとは学生時代に一緒にアニメを作っていた仲間で、
一学年後輩。2Dアニメーションに対し重要な役割を占め始めているCGに将来性を感じて入社。社内にて試行錯誤を繰り返している。あおい、絵麻、しずかからは「みーちゃん」、みどりからは「みー先輩」と呼ばれる。
今井みどり(CV:大和田仁美)
脚本家志望。あおいの二学年後輩で、一緒にアニメを制作していた仲間。現在、大学生。卒業後はアニメ業界に進みたいと考えているが、きっかけが見出だせずにいる。好きなことに関してはとことん調査・追求し、のめりこんでいくタイプ。体育会系ノリの言葉遣いが特徴的。あおい達からは「りーちゃん」と呼ばれる。
おすすめポイント
ここでは私が考えたこの作品のおすすめの部分をお伝えできればと思います。
- アニメ制作の裏側が丸わかり!
- スポットライトが当たりづらい仕事で頑張る若者5人の奮闘劇!
1つずつ紹介していきます!
アニメ制作の裏側が丸わかり!
この作品の面白さといえば、やはりアニメ制作の裏側を覗くことができる部分だと思います。下の図を見てください。
これはアニメを作る制作工程ですが、このようにいくつもの工程があり、それを何百人という人が関わって初めてアニメを作ることができるというのを初めて知りました。
そして、この題材にもなっているアニメ業界は現実でもブラックな業界という認識ですが、そんな過酷な様子というのもしっかり描かれています。
泊まり込みで作業、担当していた人に逃げられた、自分たちの作品が作画崩壊を起こしてネットで笑いものにされるなど、辛いことも多いです。
ですが、そういったトラブルや逆境を乗り越えて初めて作品を完成させた時のキャラクターの喜んだ表情を見て、アニメはクリエイターの魂が込もった作品ということに気がつくことができます。
自分が当たり前のように見ていたアニメには多くの人が関わり、数秒のシーンでも何時間もかけ、こだわり抜いている、これは見る方も考え方を改めねばと感じ、それ以降は私は流し見をしない、クレジットを見るといった変化がありました。
このように普段からアニメを見ている人には特に見てほしい作品だと思います。
また、この作品はお仕事アニメらしい3D対手書きなど違う部署による対立や憧れを持って入社したが現実とのギャップに疲弊して腐っていくキャラもいます。
こういった会社でありがちな人間関係によるトラブルなんかもリアルで魅力的な部分だと思います。ですが、こういった現実的な部分だけでなく、アニメらしいフィクションの楽しい演出というのもたっぷりあるなど、まさにアニメ業界を題材にしたアニメなのです。
スポットライトが当たりづらい仕事で頑張る若者5人の奮闘劇!
さて、このメインの5人の仕事というのは制作進行や原画マンなどこの作品を通じて初めて知るようなものが多いかと思います。
特に主人公の宮守あおいの制作進行という仕事は自分の担当話数を期限内に納品するために多くの人と関わり、いつもトラブルに巻き込まれています。
ですが、そういった普段日の目を見ない仕事に忙殺されながら、だた必死にゴールを目指して努力する姿がすごいリアルで元気をもらえます。
今働いている人で自分は何の役に立っているだろうと考えている人もきっといると思います。そういった人ほどこの作品を見れば、今までの自分がやってきたことは必ず誰かに届いていることをこの作品から肯定されている気がして、明日も頑張ろうと思えるはずです。
そして、自分もこんな社会人になりたいと働くことに対してモチベーションが上がる作品だと感じました。
この5人の中で坂木しずかは声優と一見目立っている仕事に見えますが、オーディションに受からない日々が続いたりと一番苦悩しています。
極めつけは彼女の「いいなあ。仕事のことで悩めるなんて、ちゃんと仕事してるってことだもん。私なんてまだ大したことやってないし。」というセリフです。これは他のキャラと違って、その仕事をすることすらできないという意味の重みのあるセリフで、周りも彼女には気を遣うことが多かったです。
しかし、最終話で彼女の心情とアニメのキャラクターのセリフが重なるシーンあるのですが、そこが本当に泣けます。
最後に
今回は「SHIROBAKO」について紹介しました。アニメ制作の裏側がわかる水島監督の渾身の作品です。アニメを好きな人や働いている人には特に刺さる作品だと思います。余談になりますが、この作品で出てきている武蔵野アニメーションの公式が存在していたり、出てくる登場人物は実際のクリエイターさんや声優さんがモデルになっているなど細かい小ネタもあるので、気になる人は調べて見ください。
こちらは劇場版も公開されており、そこではついにムサアニがアニメ映画に挑戦です。こちらなんとYoutubeの方でも5月7日(日)まで無料で公開されておりますので、これを機に多くの方に見ていただきたいです。そして、以前私の記事でも紹介した、映画館でアニメをイッキ見するイベントである【月イチ アニオール】で「SHIROBAKO」のアニメ全24話+作中の「えくそだすっ!」「第三飛行少女隊」の上映が5,6月に決定です。大画面で見れる機会はそうそうないので、初めての人、もう一度見たい見たい方もぜひ!
「SHIROBAKO」動画配信サイト(2023年4月16日現在)
- U-NEXT
- ABEMAプレミアム
- hulu
- DMM TV
- dアニメストア
劇場版「SHIROBAKO」動画配信サイト(2023年4月16日現在)
- U-NEXT
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