アニメ【サクラクエスト】廃れたミニ独立国を再興するために奮闘する物語を語る!

アニメ

基本情報

 今回紹介する作品は「サクラクエスト」です。

©2017サクラクエスト製作委員会 dアニメストア「サクラクエスト」より引用

Introduction

主人公、小春由乃は、田舎から上京し、短大の卒業を間近に控えた、いわゆる普通の20歳の女の子。

東京には何でもあって、きっと特別な何かになれるのではないかと
夢みて、30社以上の面接を受けるも、未だに内定はない。銀行の残高は980円。
このままでは、田舎に帰って普通のおばさんになってしまう・・・と葛藤して
いたそんなある日、以前、一度だけ働いたことがある派遣事務所から、「地域
の町おこしの一環で国王をやってほしい」との依頼がある。
よくわからないが軽い気持ちで依頼先の間野山市に向かうこ
とにした。一時的に日本中でブームになるも、バブル崩壊に合わせて今
ではほとんど見ることの無くなったミニ独立国。間野山市は、今なお
ミニ独立国を続けている、廃れた残念観光地だった。
そんなこんなで、由乃の”普通じゃない”お仕事生活がはじまった。

©2017サクラクエスト製作委員会 公式サイトより引用

スタッフ

  • 原作:Alexandre S. D. Celibidache
  • 監督:増井壮一
  • キャラクターデザイン:関口可奈味
  • アニメーション制作:P.A.WORKS

キャスト

  • 木春由乃 (CV:七瀬彩夏)
  • 四ノ宮しおり (CV:上田麗奈)
  • 緑川真希 (CV:安済知佳)
  • 織部凛々子 (CV:田中ちえ美)
  • 香月早苗 (CV:小松未可子)

監督の増井さんはあの大人気アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」など手掛けており、キャラデザの関口さんは「SHIROBAKO」「TARI TARI」「パリピ孔明」などP.A.WORKSさんの人気作品のキャラデザといえば関口さんが手掛けている印象です。そして、この作品はP.A.WORKSさんの「花咲くいろは」「SHIROBAKO」に続く第3段のお仕事アニメになります。

登場人物

木春由乃(CV:七瀬彩夏)
本作の主人公。田舎が嫌いで、都会に憧れ、『特別な何か』になりたくて東京へ出てきたが、結局、自分が何をしたいのか見つけられぬまま。就職試験に30社落ち、就活に失敗するもひょんなことから、『ミニ独立国の国王』(観光大使)の仕事の依頼があり、間野山町へ。八方美人だけど、根は真面目。普通の女の子。その『普通』であることがコンプレックスでもある。

©2017サクラクエスト製作委員会 dアニメストア「サクラクエスト」より引用

四ノ宮しおり(CV:上田麗奈)
間野山観光協会職員で、由乃と仕事をすることに。地元が大好きで安定志向。保守的。明るく前向きな性格で面倒見が良く家庭的、主婦力が高い。

©2017サクラクエスト製作委員会 dアニメストア「サクラクエスト」より引用

緑川真希(CV:安済知佳)
女優の夢破れて東京から故郷である。間野山に帰ってきた。小劇団に所属していたころは、食べていくために数々のバイトをしてきた。クールで姉御肌。

©2017サクラクエスト製作委員会 dアニメストア「サクラクエスト」より引用

織部凛々子(CV:田中ちえ美)
田舎町の間野山が嫌いだが、出ていく勇気もない。高校を卒業してからはまともな職にもつかず、引き籠もってネットサーフィンなどをする毎日。コミュ障気味。唯一の友達は、幼なじみの四ノ宮しおり。

©2017サクラクエスト製作委員会 dアニメストア「サクラクエスト」より引用

香月早苗(CV:小松未可子)
由乃より半年前に間野山にIターンで来た意識高い系女子。東京生まれの東京育ち。大学卒業後、IT系企業に就職するも退社。ロハスな暮らしに憧れ、古民家を借りWebデザイン系の仕事をしている。

©2017サクラクエスト製作委員会 dアニメストア「サクラクエスト」より引用

このアニメの魅力とは?

 この作品を簡単に紹介すると主人公である由乃を中心とした5人が田舎で町おこしを行うといったお仕事アニメになります。

商店街は閉まってばかり、人は全然いないといった現代でも田舎の少子高齢化問題による町の衰退は深刻ですが、この作品はそういったリアルな田舎が抱える問題のモデルような町が舞台です。この作品の私の好きなところはいい意味で大きな変化がないところです。

メインの5人はそれぞれの長所を生かして様々な町おこしをしていきます。間野山での婚活パーティー、ゆるキャラ大会の参加、町のソウルフード開発など現代の町おこしでも採用していそうなことを次々と行い、見ている身としてはなんか壮大なことをやってる気がします。

しかし、何かイベントを行えばその日は盛り上がるけれど、次の日にはまた人がいなくなってしまう、言わばいたちごっこ状態が続きます。ここで町おこしの難しさを身にしみるほど感じました。

しかし、町おこしを繰り返すうちにほんの少しですが町が活気づいていくのがその過程をずっと見ていたからこそ響くものがありました。この微々たる変化でさえも沢山の人やお金が動いていると考えると田舎が抱える問題というのはなかなかシビアなのかもしれません。

また、町おこしがときにネガティブな展開を生むこともあります。5人はこの町を変えたいという一心で動いていますが、町の住人は今のままで良いと考え由乃たちのような第三者による町の変化を嫌います。

こういった若者と高齢者による認識の違いとかすごいリアルですよね。自分に置き換えて考えてみても自分の大好きな町がよそ者に支配されるような感覚がして決していい気分とは言えません。

そんな町の人からも認めてもらえるように5人が右往曲折しながら活動していく、世代ごとに違う価値観持つ者同士が集まるからこそ起こる衝突であったりと他のアニメではなかなか味わうことができない踏み込んだ内容でした。

町おこしというものは町に住んでいる人全員がハッピーになって初めて成功と言えるのかもしれませんね。

©2017サクラクエスト製作委員会 dアニメストア「サクラクエスト」より引用

メイン5人の成長物語

 登場人物のメインの5人の深掘りもしっかりされていたので感情移入がしやすかったですね。私が特に感情移入できたのは由乃です。

由乃は普通であることにコンプレックスを持ち、そんな自分を変えるために国王として間野山を盛り上げよう奮闘しますがなかなか上手くいきません。ここは東京で就活を失敗していたときと同じだと思います。

しかし、町の人にも認められて、初めて町おこしが上手くいくと理解してからはこれまでの八方美人ではなく、町の一人一人が良い暮らしなるよう密にコミュニケーションを取って町おこしを進めていきます。

間野山に1番縁のないよそ者の彼女が誰よりも率先して動いたからこそ心動かされ、彼女を慕う仲間がどんどん増えていったのかなと思います。田舎や間野山を嫌った彼女が誰よりも成長していき町が盛り上がる様子は楽しかったですが、町の変化は微々たるものというこのリアルさが非常に良かったと思います。

他の4人も間野山だからこそ見つけることができた自分たちのやりたいことや居場所など成長だけでなく今後どうなっていきたいかもきれいにまとめられていたのも良かったですね。

 個人的に響いたセリフは第24話の「普通の仕事もそこに刺激を見つければ普通じゃなくなる」ですね。私も現在就活の準備をしているので、もし自分の希望していたところに就けなかったとしてもこの言葉になぞって自分でその仕事の面白さを見つけていきたいです。また、普通であることにコンプレックスを持っていた由乃の成長を感じさせる言葉でもありました。

©2017サクラクエスト製作委員会 公式サイトより引用

最後に

 今回は「サクラクエスト」について紹介していきました。町おこしを通じて成長していく5人をぜひ御覧ください。2,3話で1つのエピソードなので見やすいと思います。

 実際の舞台は富山県の砺波市が舞台ということで富山で生まれ、田舎育ちだった私は特に刺さる作品でした。桜が綺麗なときに聖地巡礼したいです!

この作品に登場した間野山の実際のホームページがあったり、このアニメで度々出てきた実際の桜ヶ池の桜を保全する活動の桜ヶ池クエストを行ったりとアニメから派生して様々なプロジェクトが行われています。これもアニメを使った町おこしですね。

「サクラクエスト」動画配信サイト(2022年7月3日現在)

  • U-NEXT
  • dアニメストア
©2017サクラクエスト製作委員会 TOHO animation チャンネルより引用

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