あらすじ
今回私が紹介する作品は「さよならの朝に約束の花をかざろう」です。
STORY(物語)
縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。
人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。
10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。
両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。
そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。
絶望と混乱の中、イオルフ一番の美女レイリアはメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリムは行方不明に。
マキアはなんとか逃げ出したが、仲間も帰る場所も失ってしまう……。
虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。
少年へと成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。
ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。
©PROJECT MAQUIA 公式サイトより引用
この作品は「愛」がテーマの作品で色んな愛が出てきましたが、私は家族に対する「愛」というのを強く感じました。最近、友達に勧められて見てみたのですが、泣いてしまいましたね。私はあまり涙を流すタイプではないのですが、マキアとエリアルの最後あたりのシーンは号泣でした。若い世代の人はエリアルの視点で、親世代の人はマキアの視点で見るとより共感できると感じました。次の章ではなぜ私が感動したのか語っていきます。
なぜさよ朝で泣いてしまったのか?
私がこの作品(通称:さよ朝)で良いと思ったところはこちらです。1つずつ解説していきましょうー!
- マキアの懸命にエリアルを育てる姿に心を打たれた
- 美しすぎる映像や音楽
マキアの懸命にエリアルを育てる姿に心を打たれた
まずメインキャラであるマキアとエリアルの簡単な紹介です。
マキア(CV:石見舞菜香)
数百年の寿命を持つイオルフの少女。おとなしく見えるが芯は強い。イオルフがメザーテ軍の襲撃を受けた時、そこから偶然逃れ出て、赤ん坊のエリアルを拾う。以後、エリアルの母であろうと心に決めて、エリアルを育てていく。
エリアル(CV:入野自由)
マキアが助けた人間の子供。流れ者の集落が賊に襲われ、エリアルだけが生き延びていた。
マキアは子供のエリアルのために仕事を見つけようとするけど、子供持ちや見た目の若さのせいでなかなか仕事が見つかりません。そして、そこに追い打ちをかけるようにエリアルが手間を増やすようなことをして、マキアがエリアルに怒りをぶつけてしまうシーンは子育ての難しさを感じました。また、マキアが自分自身を責めるなど見ていて辛かったです。そして、エリアルが成長してマキアの見た目と同い年くらいになり反抗期のようになりますが、それでも、マキアはエリアルを守るために良いお母さんであり続けました。その姿に心打たれましたね。それからも月日が流れていき……という感じです。
ある程度、話が進んでいくと大体結末は見えてくるのですが、それでも涙が止まりませんでした。姿が変わらないマキアとどんどん成長してエリアルの対比が素晴らしいと思いました。母親であるマキアがエリアルよりも長く生きてしまうというどうしようもない事実がとても悲しくて、マキアの気持ちになってみると本当に心苦しかったです。こんなことなら最初から出会わなければよかったのではとも思ったのですが、終盤のマキアの記憶がフラッシュバックするシーンでこの考えは間違いだと気づきました。人と出会うことは必ず別れがあるけれど、その思い出は強く心の中に残るのだと気づき大号泣してしまいました。そして、それはその人を愛すれば愛するほど大きくなるから、この作品のキャッチコピーの「愛して、よかった。」につながるのではないかと思いました。ここまで私が感動したのはマキアが愛情込めて、一生懸命エリアルを育てたからこそだと断言できます。
美しすぎる映像や音楽
ストーリーも神なのに映像も音楽も良かったら感動するのは当たり前です(笑)。映像は全体的に透明感があり、この作品の雰囲気にぴったりでした。その中でも特に背景が綺麗すぎましたね。風で花や木々が揺れているシーンはなんかもう尊いです。アニメーション制作はP.A.WORKSさんという会社が担当していて、私が大好きな制作会社の一つです。私は海と木とか自然を描くのがとても上手だと思っているので、この素晴らしい作品に携わってくれて感謝しかないです!
音楽も超一流でBGMは作品の雰囲気にあったどこか儚いような感じです。私は特に最後に流れるrionosさんの「ウィアートル」という歌が大好きです。まず、この歌の導入が本当に最高のタイミングで泣けるんですよね。クライマックスの場面でこの歌を持ってこられたら私の涙腺はお手上げです(笑)。rionosさんの声はここまでかと思うほど透き通っていて自分の心の汚い部分を洗い取ってくれるような気がしました。
最後に
今回は「さよならの朝に約束の花をかざろう」を紹介していきました。この作品は今まで一番紹介するのが難しい作品でした。なかなか言葉にする大変であまり魅力を伝えきれたかわかりません。感動する、涙が出るとかこんなありきたりのことしか書けませんでしたが、とにかくたくさんの人に見てほしいです!絶対損はしないはずです。私は見終わった日に何の不自由もなく生活させてくれる両親への感謝の感情が出てきて、ハーゲンダッツを買ってくるという普段ケチ臭い私から想像もつかないことができてしまいました(笑)。これを見れば親への感謝の気持ちが芽生えてくるかもしれませんね。